FIREあるいは早期退職して5年経ったからこそわかる、退職後にまずやることオススメ7選(その1)

パタゴニア、Paine国立公園の橋第2の人生
この記事は約12分で読めます。
スポンサーリンク

FIRE(Financial Independence Retire Early=経済的に自立して早期に退職すること)は、会社や仕事に縛られない新しい生き方として最近よく聞く言葉です

昔ながらの早期退職は、勧奨退職&再就職のイメージですが、FIREは、株の配当のような不労所得や、時間に縛られない働き方で得られる事業所得を確保して、あくせく働かずに好きなことをして自由に生きるのが目的です

世の中が大きく変化している現状を踏まえれば、会社勤めをしながら、FIREを目指して副業や投資に励む人は、今後ますます増えていくでしょう

僕の場合、FIREなんて言葉すら知らないまま、「いつ死んでも後悔しないように、これからは自由に好きなことだけをして生きて行きたい。他人や社会からのコントロールを離れて、本当の自分の人生を取り戻したい。」という想いだけに突き動かされ、後先考えずに早期退職しましたので、退職後の経済的基盤を確保して計画的に退職するFIREとはちょっと違いました

しかし、40代で退職してからの5年間あまり、ほとんど働かず、好きなことだけをして自由に過ごしてきましたので、少なくとも今までのところは、FIREしたのとほぼ同じ結果になっています

そして、自分がこの間、どんなことをやって来たかを振り返ったとき、無計画であったにもかかわらず(あるいはむしろ無計画であったからこそ)、まさに、この人生で経験したいことを経験して来ているという、極めて幸せな事実に気づかされました

そこで、FIREに近い早期退職をしてしばらく経ったからこそわかる、早期退職後にやることのオススメ7選をご紹介したいと思います(この記事はその前半でオススメ第一から第三までです)

FIREや早期退職をしたけれども何をしたらいいか分からない人、FIREに興味がある人や早期退職後に何をしようか考え中の人はもちろん、会社や仕事、人間関係に縛られるのが嫌になってきた人、周りに合わせる生き方をやめて本当の自分らしい人生を取り戻したい人、レールに乗ったままの人生に疑問を感じている人などにとって、ヒントになることがあると思いますので、ぜひ読んでみてください

ここでご紹介するのは、「死ぬときに後悔したくない。”こうあるべき”という常識や道徳から離れて、心のおもむくままに好きなことだけをして生きよう。」という発想でFIREないし早期退職した場合のおすすめです。

社会的な地位の向上や経済的な豊かさ、親や社会からの高評価といった、一般的な「成功」の条件を満たすことを目指すものではありませんので、ご承知おきください。

1 友達作り〜行きたいところへ行き、会いたい人に会い、心を開いて語り合う

心通じ合う友達、本当に気の合う仲間、運命の出会いを感じるような魂の響きあう存在、そんな友達が何人いるでしょうか?

こんな心友とも呼べるような友達との出会いが、次から次へと生まれていくプロセスは、例えようもないくらいの大きな喜びに満ちています

「ああ、自分はこういう人たちと一緒にいるときに、本当の自分でいられるんだなあ」という感覚、何のストレスもなく、リラックスして心を開き合える感覚、そんな感動を実感する出会いの連鎖、というより、そういう人としか出会わないような世界を経験してみたいと思いませんか?

もちろん仕事をする中で信頼し合い、尊敬し合う仲間ができることもあるでしょうけれども、自分自身の中に心を閉さざるをえないようなわだかまりがあったり、無意識的な警戒感や緊張感があったりすると、手放しで心を開くことはできません
ましてや「仕事」が間に入ると、どうしても利害関係やエゴのぶつかり合いが生じたり、嫉妬や羨望の感情が生まれてしまいがちなので、心通じ合う関係を持つのは難しいものです

これに対して、FIRE的に早期退職した後というのは、自ら何かを捨てて身軽になった解放感から、心を開いて人と深い話をすることが、自然とできる精神状態になっています

今、「自ら何かを捨てて身軽になった解放感」とサラッと言いましたが、この「捨てることによって得られるエネルギー」は強力で、特に捨てるものが大きければ大きいほど甚大です

そのエネルギーに満ち溢れた解放的な状態であればこそ、それまで抑えていた自分の夢や希望が溢れ出し、余計なことを考えずに動く行動力が爆発します

そんな状態で心のままに行きたいところへ行き、やりたいことをして、会いたい人と会うようにすれば、不思議なくらい自然と、気の合う仲間、心通じ合う友達との出会いがあり、しかも、その繋がりからまた別の心友との出会いに導かれるという、いわば運命の出会いの連鎖が始まります

どこへ行くか、何をするか、誰に会うか、そこには正解も間違いもありませんし、何らかの「成果」や「成功」を求めて力を入れる必要はありません

むしろ思いっきりリラックスして、ただ心を開いて行動するだけというのがいいと思います

そこから始まる「人生の旅」には、全く新しい世界が待っています

オススメ7選の残り6選は、この延長線上にあると言うこともできるくらいです

と言われても何から始めていいかわからない場合、例えばですが、ピンと来たイベントに参加してみてはどうでしょうか

今はSNSなどインターネット経由で様々なイベントを発見できますので、何か心惹かれるようなイベント見つけるのは簡単ですし、そういうイベントには自分と同じ波長を持つ人が集まって来ます

また、ボランティアに参加するのもいいでしょう
災害ボランティアなどは、様々な世界の面白い人が集まっています

いずれにしても、大切なのは、心をオープンにして人と出会うこと

働いていたときの肩書や実績を誇示したり、新しいコミュニティでの立場を確保しようとマウント合戦を始めたり、逆に周りに合わせようと努力しちゃったり、そういう「過去の生き方」は綺麗さっぱり捨て去って、まっさらで無邪気な、子供みたいな新鮮な気持ちで人と出会うことです

そうしたら、不思議と言葉が溢れ出し、心が通じ合い、魂が響き合うような感覚を体験する瞬間が増えて行きます

僕も人との付き合いが苦手で、いつも聞き役にはなっても自分から語ることなどほとんどなかったのに、なぜか自分の想いを語り出し、それに共鳴してくれる相手との話が軽やかに、何のストレスもなく展開する、そんな自分にとっては奇跡的な状態が普通になって行きました

自分が素を出すと他人とはうまくいかないのだと思い込み、人との関わりが浅く薄いことは仕方のない個性なのだと諦めていた人間にとっては、「何の気遣いもせず自然にしているだけで、人と深く繋がることができるなんて考えてもみなかった!こんな幸せなときが来るなんて!」としみじみ感動し、感謝する体験でした

と同時に、今まで付き合ったことのなかったような世界に暮らす人たちと知り合うことで、それまで知らなかった生き方を目の当たりしにして、自分も影響を受け、その世界が大きく広がります

それによって自分の選択する生き方の幅が広がり、それだけ自由で、のびやかな気持ちになることができるのです

そしてこれは最初から狙ってやることではありませんが、心許せる友達こそが、第2の人生での最高の財産となります

FIREの考え方の前提は、「生きていくにはお金が必要だから、そのための最低限の資金や収入源を確保して、お金の不安をなくすことができて初めて、生活のための労働に縛られることなく、自由に生きることができる」というところにあります

確かにそれはそのとおりでしょう

しかし、そうやって確保したと思ったお金だって、未曾有の経済的混乱、大災害、国際紛争、何らかの犯罪に巻き込まれることなどによってあっという間になくなってしまうかもしれません

財産的なものを全て失ったとき、最後に残る支えはなんでしょうか

もちろん、心も体も健康で、稼ぐ能力があれば、自らの力で再起することも可能でしょうし、国の福祉制度が機能していれば、それに頼ることも一つの方法でしょう

しかし、年齢、怪我や病気などによって心や体の健康もままならないかもしれませんし、国の制度だけでは、心の平穏や幸福感は保障してもらえません

本当に困った時に喜んで助け合える友達が、全国に何人もいたら、どんなに心強いでしょう

カッパドキアの気球

2 新しい学び

全く新しいことを一から学んでみるというのは、とてもオススメな行動です

例えば、夢だった楽器を習うとか、ずっとやってみたかった何かの資格を取るための講座を受講をするとか、道を求めて修験道などの修行をするとか、とにかく「やりたい」と思ったことを学ぶ。それも一人でコツコツというよりも、指導者について、教室や学校みたいなところで同じ学びの仲間と一緒にやるというのがいいみたいです

何がいいと言って、第一のメリットは、マインドが切り替わることです

今まで十数年、あるいは数十年も一つの仕事を極めて来て、一人前の社会人として年齢も重ねて来て、「知ってて当然、できて当たり前。知らないなんて、できないなんて恥ずかしい」というマインドに侵食されている人も多いのではないでしょうか

それは、心を窮屈にする大きな原因

そういう周りからの評価やそれを気にする自分のちっぽけなプライドをすっきりと打ち捨てること

そして、知らなくて当たり前、できなくて当然、という世界に飛び込んで、新人、というより無邪気な子供のような気持ちで、新しいことを学ぶ好奇心に身を委ねてみることがポイント

そう、ただシンプルに「好奇心」、更に言えば「何だか分からないが無性に惹かれる」という心の声に身を委ねるというのがここでの喜びの原点です

そうやって飛び込んだ学びを進めていくうちに、どこか力が入ったり、警戒したり、不安がったりしがちなマインドが溶けていき、何事にもリラックスして、無邪気に、心から楽しむマインドが蘇ってくるはず

このマインドこそが、第二の人生を悔いなく生きるための肝です

第二のメリットは、オススメ1で述べたような、気の合う仲間ができ、世界が広がることです

好きなことを共通にする仲間、同じように一から学ぼうとする仲間との交流は実に楽しいもの

しかも、競争的に学ぶのではなく、人生の喜びとして学びのプロセス自体を味わいに来ているのですから、そこには純粋な仲間意識が芽生えやすくなっています

人生におけるステージが似通っていたり、これまでのプロセス、今現在のテーマが共通する仲間と出会う確率もかなり高く、心を開いて語り合えば交流は深まります

このメリットが顕著に現れるものの一つが、人の心を扱う内容の学び、例えばコーチングやカウンセリング、セラピーあるいはスピリチュアル的な学びなどです

これらの学びの過程では、受講生同士で心の内を曝け出すようなワークがよく行われるのですが、それだけに一緒にワークをした仲間とは特別なつながりを感じることができるわけです

その教室内だけでも十分な気づきと喜びを得られますが、ときにはプライベートでも心友となり、節目節目で相談したり、助けあったりする仲間ができ、これが実にありがたいギフトになります

そして、第3のメリットは、当たり前ですが、新しいことを学んだ結果、新たな可能性が広がることです

過去の仕事関係のスキルや人脈に頼らないで、純粋に好きなことだけをして生きていく道を自ら切り開けるとしたら、最高ですよね

そこまで至らなくても、その学びがきっかけとなって更に世界が広がり、次のステップへと突き進む道が開けるのは間違いありません

そうやって、自らの興味・関心を道標に、可能性を紡ぎ出し続けていくのが、FIRE後の幸せな生き方の一つです

もちろん最初からやりたいことが決まっていて、それをやるためにFIREをするという人もいるでしょう
それはそれでとても幸せなことです(そういう人も、実際に退職してみると、また別の可能性が開けてくることが少なくないと思いますが)

ただ、僕もそうでしたが、何をするかはわからないけど、とにかく今まで生き方はやめるんだと、そして自分の魂の声に従って、好きなことだけをして生きていくんだと、そういう想いだけで早期退職しようとする人も決して少なくないと思うのです

そういう人は、退職してすぐに「やりたいこと」と言えるようなものが見つかるわけではありません

とりわけ、自分を押し殺して仕事や社会生活に適応して来た人ほど、いったい自分が何をしたいのかという出発点から分からなくなっているものです

そういう時に、「早く何かやることを見つけなければ」と焦るのではなく、ゆっくりと、プロセス自体を味わっていく、そしてそのプロセスから次々と可能性を見出し、その都度、心の声に耳をすまし、その声に素直に従って選択していくこと(「選択」という言葉に力みが入ってしまうなら、流れに身を委ねていくことと言ってもいいでしょう)、それを繰り返していくだけで良いのです

インド洋の空

3 長期の一人旅〜遅咲きのバックパッカー

一人旅、それも期限も目的地もない放浪の旅ほどワクワクするものはありません

というのは、実際に世界一周の一人旅をやってみて初めて実感できたことでした

これもオススメ1で述べた「行きたいところへ行く」の延長線上ですね

旅好きな人は、たいてい若い時からバックパッカーを経験して、旅の良さを知っているのかもしれませんが、僕の場合はそんな経験もなく、とにかく最初は不安でいっぱいでした

しかし、「死ぬときに後悔しないよう、生きているうちにやりたいことは、今実行するんだ」という想いが不安を大きく凌駕して、深く考えることなく次々と準備と手配を整え、退職して約1年半後に旅に出たのです

そしてこの旅ほど僕の眠っていた力を呼び覚まし、「こうだったらいいな」と思い描いていた自分へと変容させてくれたものはありません

旅と人生は相似形

旅の面白さを知ることで、人生を旅と同じように面白いものと捉えることができるようになり、生きるのが楽になりました

放浪の旅は、オススメ1と2の要素を兼ね備えています

しがらみから離れ、何ものにも縛られず、ただ自分の心の声に従い、心のおもむくままに動く愉悦

常に新しい環境に身を置き、トラブルの連続ではあるけれど、トラブルも新しい発見や、思いがけない感動のワンステップであることをことあるごとに体感する

飾る余裕もなく、何者でもない素の自分であり続け、人を信じることを知り、運命を信じることを知る

何とかなる、何ともならなくても何とかなること、つまり何も心配しなくていいことを知る

世界中、どこの国の人とも友達になれるし、どこへ行っても一人で生きていけるという自信がつく

世界中の美しい自然、感動的な風景を体感することで、大自然のエネルギーと一つになる感覚、生きている喜びの感覚を知る

様々な文化、価値観、暮らし方を直に見聞きすることで、自分が生まれ育った時代の日本という極めて狭い世界で刷り込まれた思い込みの小ささを知る

放浪の旅の良さは、語り尽くせませんし、そこには、自分に合った生き方のヒントが散りばめられています

新型コロナウイルスの影響で世界を巡る旅が困難な状況を見るにつけ、あのタイミングで勇気を出して旅に出て本当に良かったなと思います

もちろん、若い時にもっと旅をしていればよかったとも思いますが、若いときはそのときで精一杯生きていたわけで、今から後悔しても仕方がありません

それよりも、「今が一番若いとき」ですから、今どうするか、だけ考えていれば良いのでしょう

初めての旅は50代だろうと60代だろうと、年齢に関係なく、初々しく、刺激的で、面白いものです

社会人経験を経て来たあとだからこその味わいや喜びもあります

若いときだったら心に余裕がなくて味わえなかったようなことも、年齢を重ねたおかげで味わう余裕もあるというものですし、時間に追われ、人間関係に悩み、自由を夢見た経験があるからこそ、自由な一人旅のありがたさと喜びを、日々実感できるわけです

ちょっと長くなりましたので、今回はここまでとして、続きは次の投稿でご紹介します

コメント

タイトルとURLをコピーしました